プレスリリース
2017年3月2日
住信SBIネット銀行株式会社
内外為替一元化コンソーシアムにおいて
「RCクラウド」の構築完了及び実証実験実施のお知らせ
~第2期コンソーシアムへ継続参加~
住信SBIネット銀行株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:円山 法昭、以下「住信「SBIネット銀行」)が参加する「内外為替一元化コンソーシアム」(以下「本コンソーシアム」)※1は、外国為替に加えて内国為替も一元的に扱う決済プラットフォーム「RCクラウド」の実証実験を実施いたしました。また本コンソーシアムは来年度において商用化に向けた本格的な対応を行うために、第2期として活動を継続することが決定したため、当社においても本コンソーシアムへ継続参加することとなりましたのでお知らせいたします。
「RCクラウド」の構築は、Ripple社の次世代決済基盤(Ripple Solution)をクラウド上に実装する試みであり、今回の実証実験では、商用化段階と同程度の「RCクラウド」上に構築されたRipple Solutionを利用し、外国為替および内国為替での送金機能が、PoC環境で動作することが確認されました。※2
本コンソーシアムでは、今後の商用化を見据え、参加金融機関がRipple SolutionのAPIをより簡易な方式で利用可能とするための共通GW(ゲートウェイ)※3や共通の送金アプリ、法的課題等に関する多面的な検討を行っており、今後、これらも含めた開発・運用・リスク・標準化等のあらゆる面での議論、検討を重ねてまいる予定です。
住信SBIネット銀行では、近年のICT(情報通信技術)の革新的変化と顧客行動や社会生活の変化に伴う決済の24時間化・リアルタイム化や小額決済等の振込ニーズの多様化とともに、越境eコマースや日本企業のアジア進出によるボータレス化に対応するため、決済分野における新たな取組みとして、本コンソーシアムへの参加を継続し、「RCクラウド」の商用化に向けた検討を重ねてまいります。
以上
- ※1 【本コンソーシアムの概要】
ブロックチェーン(分散台帳技術)等の新技術を活用することで内国為替と外国為替を一元化した24時間リアルタイムでの送金インフラ構築を目指し、2016年10月に42行で発足しました。
事務局は、SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾 吉孝、以下「SBIホールディングス」)と、その子会社のSBI Ripple Asia株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:沖田 貴史、以下「SBI Ripple Asia」)が事務局を務めており、参加金融機関数は2017年2月末に47行となりました。 - ※2 【「RCクラウド」のPoC環境】
Ripple Solutionとは:異なる複数の台帳やペイメントネットワークの相互運用を可能とするオープンで中立的なプロトコルであるインターレッジャー・プロトコル(ILP)を基盤とする、金融機関向け決済ソフトウェアスイートのことで、次世代型決済フローにおける3つの要素(メッセージング、決済、FX管理)を統合したソリューションです。
Ripple Connectとは:Ripple Solutionの一要素で、金融機関の内部システムをインターレッジャー・プロトコル(ILP)に対応した台帳に接続し、金融機関の間での同時かつリアルタイムな決済を可能とします。Ripple Connectのメッセージレイヤーを通して、金融機関はコンプライアンス情報、手数料、推定支払処理時間などを相互にやり取りすることができます。
ILP Validatorとは:Ripple Solutionの一要素で、支払いの成否を暗号理論的に確認し、取引参加者の間での資金の流れをコーディネートします。ILP Validatorによって決済リスクは除去され、決済遅延が最小化されます。
- ※3 共通GWとは:「RCクラウド」と各金融機関の勘定系システムとの接続のための共通基盤