会社情報

トップメッセージ

代表取締役社長(CEO) 円山 法昭

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

近年、金融資本市場ならびに銀行業界を取り巻く環境は大きく変化しています。特に2024年3月に日本銀行がマイナス金利政策を解除したことは、国内金融機関にとって極めて重要な転機となりました。この政策変更を受けた預金金利や住宅ローン金利などの金利上昇は、当社の金利収支にプラスの影響を及ぼし始めています。加えて、スマートフォンの普及やデジタル化の進展によるキャッシュレス決済の浸透により、金融サービスの在り方やお客さまのニーズはますます多様化してまいりました。
これらの環境変化は、当社が有する最先端のテクノロジーや「創造と変革」の精神を遺憾なく発揮する好機になっています。

当社はインターネット専業銀行として、オープンAPI、モバイル、クラウド、セキュリティ、AIといった分野に集中的な投資を行ってきたことにより、刻々と変化する市場環境に迅速に対応しています。
たとえば、提携企業と連携してフルバンキング機能を提供する「NEOBANK®(ネオバンク®)」というビジネスモデルを生み出し、BaaS事業全体で23社と提携することで、各社の顧客に対して最適な金融サービスを提供しています。これにより、提携先のお客さまごとの異なるニーズに対応した利便性の高い金融サービスを提供することで、新規顧客の獲得や収益源の多角化を実現しています。
また、利便性と安全性を高いレベルで両立させることこそが、当社の強みであり使命であると考え、継続的なサービス改善を行っています。便利な金融サービスを安心してご利用いただけるよう、セキュリティをはじめとするシステムへの継続的な投資と実装により、他社との差別化にもつながるユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)の向上に注力し、引き続きお客さまからの高い評価が得られるよう取り組んでいきます。

株式会社NTTドコモとの新たなステージと今後の展望

当社は、2025年5月、株式会社NTTドコモ(以下「ドコモ」)による当社普通株式に対する公開買付けに関し、賛同の意見を表明し、同7月に本公開買付けが成立いたしました。今後、一連の取引プロセスを経ることで、ドコモによる当社の持株比率は65.81%、議決権比率は50%となり、既存株主である三井住友信託銀行による当社の持株比率は34.19%、議決権比率は50%となり、当社はドコモの連結子会社となる予定です。
新たな株主体制のもと、当社の経営基盤はこれまで以上に強固となります。ドコモとの提携を通じ、ドコモの保有する顧客基盤・販売網・法人ネットワーク等の経営資源やポイント・決済等の豊富な機能・ノウハウを最大限に活用し、グループシナジーを追求することにより、当社既存のデジタルバンク事業やBaaS事業をさらに強化・拡大してまいります。
一方、SBIグループとは、新たに業務提携契約を締結し、銀行サービスと証券サービスの連携をこれまでどおり継続することとし、SBIハイブリッド預金などのサービスを従前と変わらず提供してまいります。

「豊かさが循環する社会」の実現に向けて

このたびの一連のプロセスを経てドコモの連結子会社となることは、当社にとってプラスの影響を与えるものであると私は考えています。今まで積み上げてきたSBIグループとの業務・サービス連携が継続されるうえに、ドコモの顧客基盤やネットワーク、豊富な機能等の活用が加わることで、既存の住宅ローンなどのデジタルバンクサービス、当社のユニークなNEOBANKサービスなどのさらなる成長・拡大を実現するための土壌、新たなイノベーションを創造する土壌が整備されたということです。
これらの推進においては、当社が大切にする「お客さま中心主義」の姿勢を徹底していくことが重要と考えています。これまで築いてきた各ステークホルダーの皆さまからの信頼と実績を礎に、より一層お客さまに寄り添ったサービス提供に努めるとともに、ドコモとの協働により、これまでにない革新的な金融サービスを創造することで、皆さまの生活を「より豊かで便利に」し、当社の掲げるコーポレートスローガンである「豊かさが循環する社会」の実現に向けて、邁進していきたいと考えています。

今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2025年7月
代表取締役社長(CEO)
円山 法昭

  • ※ 「NEOBANK®」は、住信SBIネット銀行株式会社の登録商標です。登録商標第5953666号。
     「ネオバンク®」は、住信SBIネット銀行株式会社の登録商標です。登録商標第6455993号。